保険適用内では、患者さんを守れない現実
日本は国民皆保険とされ、誰もが数割の自己負担分で平等に医療を受けることができる仕組みになっています。
この国民皆保険制度は世界的に見ても極めて稀な制度で、世界に誇る日本特有の文化といってもいいかもしれません。
しかしながら限られた国の予算の中で、現に病気に苦しむ全ての人を救済しようという制度である以上弱点もあります。
一つに、「病気」に該当する方のみが対象であり病気にならないための「予防」という概念はないということ。
「歯医者は何か問題を感じて初めて行くところ」という意識が根強いのはこの文化的背景のためもあるのかもしれません。
一つに、治療の手順が定められており使用できる材料もごく一部に限定されているということ。
一つに、治療時間や内容の濃淡の概念がないこと。つまり、時間をかけた丁寧な診療と短時間で粗雑な診療の二者は区別されないということ。
自費診療
保険診療の枠組みの中で、保険適応外の材料を患者さんが希望された場合に、ご自身で費用を負担して頂くという治療です。
一般的に歯科医院で紹介されている”セラミックの白い歯”や”インプラント”といった、モノと価格の紹介がされている場合のほとんどが、この自費診療となります。
自由診療
保険は一切用いない診療方法です。保険制度により規定された枠から完全に解放されるため、完全にオーダーメイドの計画診療になります。
最初の診査・診断・治療計画立案の段階から、ご提案できる治療の密度も規模も保険診療（自費診療）で行うものとは異なってきます。ご希望の場合は初診ご予約時にご相談ください。
「保険外診療＝お金持ちの贅沢」なの？
保険外治療を「裕福な方がするもの」「エステなどの贅沢と同じ」と捉えている方もいるでしょう。
しかし実際は必ずしもそうとは言えません。
患者さんの健康は何物にも代えがたいものです。
検査をさせて頂いた上で患者さんにとって最善の治療方法を考えると、自費診療をご提案・選択する機会も増えてくるのです。
歯科医師自身が患者として治療を受ける際、もしくは自身の身内が歯科治療する際には、まず間違いなく保険外の治療技術を選択します。自身の健康のために必要なことだということを知っているからに他なりません。
時間にも制約がなく、
精度の高い治療が受けられる
保険診療の内容は、「この治療は◯◯円」と公的機関によって一律定められています。この日本の診療報酬は異常に安く設定されており、処置によっては諸外国の実に数十分の一です。
当然ながら、限られた時間と予算のなかでできる範囲内でしか治療を行えない…という形になってしまいます。
しかし保険外診療ではこうした制約がないため、十分な時間と最適な治療法や素材を使って、再治療の可能性をできる限り抑えた精度の高い治療ができます。
診査・診断をし、複数の説明を致します。
現在の日本の保険診療範囲内では、出来る事がかなり限られてきます。
これは、最善な治療方法や素材などによって改善出来る事を理解している私たちにとっても、大変歯がゆい事でもあります。
説明されていれば多少費用がかかっても、保険外の治療を選択していたのに…という方は結構いらっしゃいます。
Mデンタルオフィスでは、保険診療のみ、あるいは自費診療のみを勧めるのではなく、診査・診断の結果に応じて、保険適用で治療した場合と自費治療で治療した場合のそれぞれを説明させていただき、ご了承を頂いた上で治療を進めてまいりますのでご安心ください。
そもそも、その方にとっての最良の治療法は保険・保険外で区分するものではありません。